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2007/09/20(木) BNN - 違和感

公式BNNローカルニュースが更新されました。

※このイベントは日本公式のこちらで案内されているネットカフェ限定のキャンペーン用
  イベントになっているようです。

デルシアは確かに解放された。
しかし、何かがおかしいのだ。


*ドサッ*

エレイン(Elaine Bayfery the Royal Advisor)は自室のベッドに勢い良く飛び込んだ。 やわらかい毛布の香りがした。
「今日は疲れたわね……」 エレインの頭の中は、今日一日めまぐるしく動き回った事でいっぱいになっていた。



冒険者たちとデルシアに着いたとき、建物という建物には火が放たれていた。 そして戦いに上気したサベージの声に混じって聞こえてくるのは生あるものに対する恨みの声々。 やはり噂どおり、デルシアはサベージとアンデッドによって落とされていた。
驚いている暇は無かった。 なんとしてでもこの戦いに勝ち、デルシアを取り戻さなければならない。 エレインは思いを声に込め、奇襲の号令を出した。

共に戦いに望んだ冒険者の勇ましさはジョフリーにも匹敵するに違いない。 奇襲開始から程なくして、デルシアで見られるサベージは死体かデルシアから逃げ出していく者のいずれかになった。 エレインが自分達の勝利とデルシアの奪還を高らかに宣言しようとしたその時、ペタリペタリとリッジバックの足音が近づいてきた。 その背にまたがるサベージが持っていた気配は、まだ勝利を叫ぶには早すぎるとエレインに告げていた。

「お前がブリタニアの執政だな?我が名はヴェク(Vek the Cheif of Savage)。サベージ族の長!」
そのサベージが突き出した槍を避けるのと同時に、エレインは辺りが瘴気が立ち込めているのに気付いた。 「死を受けし同胞よ、今一度不死者どもと立ち上がり、生者を食らうがいい!」

エレインたちはサベージの声に応じて動き出す死体たちに、今度こそ死に物狂いの戦いを余儀なくされた。 だが、自らの意思を無くしたアンデッドたちに遅れをとるエレインたちではなかった。魔物は1体1体と動きを止め、ついにヴェクはリッジバックの背から地面に投げ出されたのだった。

「殺せ!我らサベージを根絶やしにすればよかろう!」
ヴェクが発したその言葉に、エレインは一瞬違和感を感じた。 そしてその違和感は瞬時にしてエレインにある仮説をもたらした。 サベージとデルシアは今までお互いの領地には入らないことを暗黙の了解としていたはずだった。 しかしヴェクの話し方は、まるでエレインたちがサベージに戦いを挑んでいたかのように聞こえたのだ。

エレインは自分の直感が正しい事を信じ、そして言った。
「……殺しはしません。この戦いは私達の間で交わされるべき約束が交わされていないために起こったのですから」 そしてエレインはヴェクに手を差し伸べ、続けた。 「どうぞ私達の国賓としてブリテインにお越しください。そして話し合いましょう」

ヴェクは目を閉じ、大きなため息をついた。 そしてエレインの手をとり、立ち上がった。
ブリテインに着くと侍女にヴェクの案内と世話を頼み、玉座の間にもどった。 いつもなら勝利に大騒ぎのはずの冒険者たちは、なんとも妙な面持ちでエレインを見た。
やはりみんなもあの違和感を感じていたのだ。 ……サベージ族は扇動されていた? 誰に?なぜ?どうして?

一人で考えたってしょうがないじゃない。 ヴェク殿もここに居る方が安全なのだ。それに、サベージ族にヴェク殿を国賓として招いている旨の急使も立てた。 今私が出来る事は全部したはず。
エレインはヴェクとの話し合いがうまくいく事を八徳に願い、目を閉じた。

そして、願いのつぶやきはいつしか安らかな寝息へ変わっていた。

 

 

 

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